マル優取得のメリット・デメリットについてのブログ記事

マル優は本当にお得なの?

【マル優は本当にお得なの?】特例風俗営業者Q&A
マル優とは、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下、風営適正化法)10条の2に規定されている特例風俗営業者の事で、認定証のデザインが『〇』の中に『優』の文字が入っている事から、このように呼ばれております。

 

 

規定自体は、平成10年5月8日の法律改正により新設されました。制度趣旨は『一定期間、適法・適正に営業してきた営業者にメリットを与え、業界全体を健全化の方向に向かわせる』というものです。同じ警察行政で例えるなら、自動車運転免許証のゴールド免許みたいなものでしょうか。

 

 

マル優取得の主なメリットは@本来であれば事前承認が必要な構造設備の変更(変更承認申請)が事後の届出で足りるA遊技機の認定申請の際に添付する保証書を管理者(遊技機取扱主任者であることが必要)が作成できるという部分でした。

 

 

更に、最近メリットが追加されました。それは、昨年4月1日から施行された、製造業者遊技機流通健全化要綱と遊技機製造業者の業務委託に関する規程(以下、委託規程)に関係があります。

 

 

委託規程によれば、マル優取得の営業者で遊技機取扱主任者がいれば、「新台設置確認業務」「部品(特定部品を含む)交換及び点検確認業務」が営業者自身でできるというメリットが追加されました。

 

 

これにより、納品時のホールさんの負担が大幅に軽減される可能性があります。多機種を導入すると、場合によっては10人以上のメーカーさんや業者さんが出入りし、ホールさんはその対応に手間が掛かりました。が、その必要がなくなります。

 

 

相談者に聞くと、どこかのセミナーで上記メリットを説明して、マル優取得を勧めていたとの事でした。

 

 

 

しかし、私はメリット以上のデメリットがあると思います。

 

 

 

まず上記@のメリットですが、この通りに運用されているなら改装するために店休日を取る必要がなくなりますが、実際は所轄(本部)から事前に相談するように圧力(?)をかけられることがあるようです。

 

 

そして最大のデメリットは、認定の審査する過程で重箱の隅をつつくような調査が行われ、本来なら黙認されるような些細な違反を指摘され処分される可能性があるという点です。

 

マル優取得要件のひとつに「過去10年以内に風営適正化法に基づく処分を受けたことがなく、かつ、受けるべき事由が現にないこと」とあります。

 

 

警察も申請されたら、審査する義務があります。釘曲げを含む無承認変更、変更届未提出、名義貸しの禁止、営業時間の制限、照度・騒音・振動・広告・宣伝規制、景品違法買取、景品取り揃え、営業者の欠格事由(各種法令違反)などなど、ありとあらゆる事項を審査するでしょう。全てが真っ白という営業者は少ないのではないでしょうか。

 

 

現状の業界を取り巻く環境は、昨今の射幸性や釘問題により、世論の風当たりが非常に厳しいものとなっております。当然、警察機関としても国民の目に配慮して、ホールさん・メーカーさん・業者さんに対する指導は厳しくならざるを得ません。警察の本音としては、「申請してくれるな!」「認定したくない!」といったところでしょう。

 

 

実際、導入された当初はかなりの申請件数があったようですが、現状では大阪府下で数件のみと聞いております。

 

公安委員会はマル優認定の営業者に対しては、他営業者よりもかなり厳しいを対応を取っているようで、些細なことでも処分し認定証を取り上げてきた結果だと思われます。という事は、仮にマル優を取得できたとしても警察の監視の目は厳しくなるというデメリットもあります。

 

 

ということで、私の個人的な見解としては、今は様子見が良いかと・・・。
業界に対する世論の風当たりが弱まり、警察行政に変化の兆しが見えてからでも遅くないと考えます。

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