保護対象施設との距離規制〜学校の目の前にパチンコ店ありましたよね〜
【保護対象施設との距離規制】〜学校の目の前にパチンコ店ありましたよね〜
風俗営業許可を受けるためには、以下の3つの条件をすべて満たしている必要があります。
@人的条件
A構造的条件
B場所的条件
今回のお話はBの場所的条件についてです。
場所的条件の中には『用途地域の条件』と『保護対象施設との距離規制』があります。
『用途地域の条件』については、風適法施行令で基準を定め、その基準に従い各都道府県条例で地域を指定することになっております。
大阪府においては次の地域で風俗営業ができます。
・商業地域
・近隣商業地域
・準工業地域
・工業地域
・工業専用地域
・無指定地域
また、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域は原則不可ですが、大阪府公安委員会規則で定めるその一部地域でも営業可能です。
そしてもうひとつは『保護対象施設との距離規制』です。
保護対象施設は、大阪府ではインターナショナルスクール・幼稚園・小学校・中学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校・大学・高等専門学校・幼保連携型認定こども園・保育所・病院・診療所(大阪府ではベットがひとつでもあれば該当。歯科医院も含む)です。他府県では図書館や児童福祉施設が対象施設になっていたりします。
その保護対象施設の敷地から100m(保護対象施設が商業地域内にある場合は50m)超の距離が必要です。
参考ブログ⇒こちら
しかし、この規制に反している営業所が思い浮かびます。
2007年まで曽根崎にあった大阪北小学校(曽根崎小学校)の目の前には、四海樓梅田店、ZETTA KYO-ICHI梅田店、アストリアセンター(閉店)があります。
これは一例で、繁華街の中に病院や幼稚園があり、その近くにスナックやラウンジ、キャバクラがある場所も多いと思います。
これはなぜか?
大都市の繁華街では、上述の距離規制を厳密に適用することが歴史的にみても著しく困難である等の理由により、大阪府下の一部地域では保護対象施設の距離内であっても風俗営業が可能な地域が指定されています。
それが以下の地域です。
〈大阪市北区〉
梅田一丁目(1番から3番まで及び11番に限る)、角田町(1番及び5番から7番までに限る)、神山町(2番から10番までに限る)、小松原町、曽根崎一丁目、二丁目、曽根崎新地一丁目、大融寺町、兎我野町、堂島一丁目、堂島浜一丁目、堂山町(1番から13番まで及び16番、17番に限る)及び西天満六丁目の区域。
〈大阪市中央区〉
心斎橋筋一丁目(5番及び6番に限る)、心斎橋筋二丁目、千日前一丁目、二丁目、宗右衛門町、道頓堀一丁目(1番から10番までに限る)、道頓堀二丁目、難波一から四丁目、西心斎橋二丁目(3番から8番まで及び13番から16番までに限る)、東心斎橋一丁目(5番、6番、15番及び16番に限る)及び東心斎橋二丁目の区域。
このようにキタとミナミの中心地では保護対象施設との距離規制が適用されないオールフリー状態です。
風営申請を行う行政書士にとって最も気を遣う調査が必要ないので、少し気が楽です。
参考ブログ⇒こちら1、こちら2
安倍政権は、待機児童問題などもあり教育関連(特に幼児期)の投資を増やしていくでしょう。保育園や幼稚園、認定こども園の設置基準は更に緩和される方向に向かうと思います。
そうなると、特に繁華街においてはますます保護対象施設と風俗営業所が混在する状態になると思われます。
小さなお子様をお持ち(予定)の方々は教育環境の検討がより必要になってくるかもしれませんね。
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